前略 還暦からの再入門 朝晩はだいぶ過ごしやすくなってきましたね。今日は少し肩の力を抜いて、台所のお話をひとつさせてください。 テーマは「自炊」です。 テーマは「自炊」 「料理なんて面倒だし、今さら始めても」と思っていませんか。実はいま、還暦を迎えた世代にこそ、自炊をゆっくり見直してみてほしいんです。 理由はシンプルで、味つけを自分で決められるから。塩分や糖分を控えめにしながら、自分の舌に合った味を作れるのは、外食やお惣菜にはない自炊ならではの魅力です。子育てのための料理から、自分と大切な人のための料理へ。 台所に立つ意味そのものが、少し変わってくる時期なのかもしれません。 とはいえ、気合を入れて凝った料理を作る必要はまったくありません。まずは鍋ひとつでできる、具だくさんの汁物から始めてみましょう。 野菜も肉も一緒に煮込むだけで、栄養バランスが自然と整います。だしを効かせれば、調味料を控えても十分に美味しく仕上がりますよ。近所の八百屋さんで、その時々の旬の野菜を選ぶところから、もう自炊は始まっています。 覚えておくと便利なのが、めんつゆやポン酢を使った「万能だれ」。焼く、和える、漬けるの三役をこなしてくれるので、献立に迷ったときの強い味方になります。 多めに作って冷蔵庫にストックしておけば、平日の負担もぐっと減らせます。冷凍野菜や乾物も、上手に頼っていい相棒です。包丁の扱いに不安があれば、カット済みの食材から始めても構いません。大切なのは完璧さではなく、続けやすさです。 自炊は、毎日をちょっと丁寧に生きるための習慣でもあります。誰かのためではなく、自分のために台所に立つ時間。それは還暦からの暮らしに、新しい張り合いを与えてくれるはずです。 パートナーと一緒に台所に立てば、会話も自然と増えていきますよ。今日の晩ごはん、ひと品だけでも手作りしてみませんか。 草々 60代からの健康自炊術: シニアのひとりごはんを簡単に 前略 還暦からの再入門 (まんたろう文庫)