前略 還暦からの再入門 こんにちは。 今日は「旧車」についてのお話をしていきたいと思います。 還暦を過ぎたあたりから、なんだか若い頃に憧れていた車のことが、やたらと気になり始めた……そんな経験はありませんか。私も最近、昔よく街で見かけたあの丸みのあるボディや、渋い色合いのクラウンやスカイライン、あるいはハコスカやケンメリといった名前を耳にすると、思わず足を止めて見入ってしまいます。懐かしさと同時に、なんとも言えない胸の高鳴りを感じるんですね。 若い頃は生活に追われて、車といえば実用一辺倒。燃費がいいか、荷物が積めるか、家族を乗せられるか、そればかり気にしていたものです。憧れの車があっても、「いつか」と心にしまい込んだまま、日々の忙しさに紛れて忘れかけていた方も多いのではないでしょうか。 でも今は違います。子育ても一段落し、時間にも少し余裕ができた。懐だって、若い頃よりは自由に使えるようになった。だからこそ、あの頃憧れていた一台を、もう一度自分のものにしてみたい。そんな気持ちが、ふとした瞬間に湧き上がってくるのだと思います。 旧車の魅力は、なんといっても「手のかかる相棒」であるところです。今の車はボタン一つでエンジンがかかり、駐車まで自動でこなしてくれます。便利ですが、どこか味気なさも感じませんか。旧車はそうはいきません。 エンジンをかける前のひと呼吸、キャブレターの調子を見極める勘、季節によって変わる車の機嫌への気配り。まるで昔ながらの機械式の腕時計をねじで巻くような、そんな愛おしさがそこにはあるんです。手をかければかけるほど、車の方も応えてくれる。そういう関係性が、今の便利な世の中では逆に新鮮に感じられるのかもしれません。 もちろん、いいことばかりではありません。部品が手に入りにくかったり、修理を頼める工場が年々減っていたり。維持するにはそれなりの覚悟と、多少の出費も必要になります。ですから、いきなり大きな買い物をする前に、まずは旧車専門のクラブやオーナーズミーティングに顔を出してみることをおすすめします。 同世代の仲間たちが、驚くほど親切に、車種選びのコツや維持の苦労話まで色々教えてくれますよ。人とのつながりが生まれるのも、この趣味の隠れた魅力だったりします。 そして何より大切なのは、「見て楽しむ」ことから始めてもいいということです。旧車のイベントやクラシックカ...