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無職の女性と猫が軽自動車バンで日本中を車中泊する「猫と軽バンの旅」


「ふぅ、ようやく到着したか…」真奈美は軽バンのドアを閉め、大きく伸びをした。夕暮れ時の風が肌に心地よい。横には、小さな猫、ココが静かに座っている。彼女の足元で丸くなるのが定番だ。


「ココ、今日はここで泊まろうか。ほら、景色、きれいだよ?」真奈美が軽バンの窓を開け、指差す先には広がる海と遠くに見える山々。茜色の空が映える。猫の目も何かを感じ取ったかのようにキラリと光る。


「お腹すいたね。何か作ろうか…えっと、今日は何が残ってたかな。」彼女はバンの後ろに回り、開けたトランクの中から小さなガスコンロを取り出す。「やっぱり、カレーの残りかぁ。」冷蔵庫代わりのクーラーボックスからタッパーを取り出し、準備を始める。


ココがそっと彼女の足元に寄り添い、「ニャー」と甘えるように鳴く。「ココ、カレーはあげられないけど…ほら、これならどう?」彼女は猫の餌をお皿に入れ、ココの前に置いた。


ガスコンロの上でカレーを温めながら、真奈美はふと思い出す。「あのさ、ココ。最初にここまで来ようと思った理由、覚えてる?」誰に話すでもなく、猫に話しかけるのが彼女の日常になっていた。


「会社辞めたあの日、何かが変わる気がしたんだよね。都会の喧騒に疲れて、何もかもから逃げ出したくて…」彼女は窓の外に視線を移し、暗くなり始めた海を見つめる。「で、気がついたらこの軽バン買っててさ、無計画で日本中を回ろうなんて、無謀だよね。」


カレーが温まり、湯気が立つ。彼女はスプーンで一口すくい、「うん、やっぱり冷めたカレーも悪くないかも。」自分に言い聞かせるように言った。


「でも、こうして旅を続けてるうちに、少しずつだけど、何かが変わってる気がするんだよね。最初はただの逃避だったけど、今は違う。旅すること自体が、生きる理由になってるっていうか…不思議だよね。」


ココは無言で彼女の足元に寄り添い、ただじっと聞いている。


「そうそう、明日はどこ行こうか。山のほう?それとも、海沿いをもっと進む?」彼女は地図アプリを開き、次の行き先を探し始める。「ほら、ここ、いいんじゃない?小さな温泉街があるみたいだし、のんびりできそう。」


ココは特に答えもせず、ただ静かに目を閉じている。「あんた、本当に自由だねぇ。」真奈美は笑みを浮かべ、地図を閉じた。


カレーを食べ終わると、彼女はバンの中を整理し始めた。「今日は早めに寝ようかな…明日も長い道のりだし。」マットを敷いて、寝袋を広げ、ココのための小さなクッションも用意する。


「ココ、おやすみ。」彼女は寝袋に潜り込み、隣に座る猫の頭を軽く撫でた。ココは小さな声で「ニャー」と鳴き、静かに目を閉じる。


外からは夜風の音と、時折聞こえる波の音が静かに響く。真奈美は目を閉じ、ふっと息を吐いた。「こんな旅も悪くないかもね…」


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