【時代劇 映画風】恐怖の声！不気味な山の「カランコロン」

江戸時代の話なんだけど、農民のタケシって男が住んでいた。日が暮れる前にいつも村の近くの山に登って木を切りに行ってたんだ。ある日、いつも以上に薄暗くなっていて、早く戻らなくちゃって思っていたんだけど、ついつい作業に没頭してしまったんだ。

すると突然、山の中から奇妙な音が聞こえてきた。「カランコロン、カランコロン…」っていう音。恐ろしい音に驚いて、タケシは急いで荷物をまとめて帰ろうとした。だけど音はどんどん近づいてくる。恐怖に駆られたタケシは、音の方向に背を向けて走り出した。

走っても走っても、その音が追いかけてくるんだ。振り向くと、薄暗い森の中に人影が見えたんだ。その人影は頭に藁を被った僧侶のようだった。そしてその僧侶が、足を引きずりながら「カランコロン…」と手の小さな鈴を鳴らして近づいてくるのを見て、タケシは凍りついた。

気がつけば、タケシは全く知らない場所にたどり着いていた。疲れ果てた足を止めたその瞬間、背中に冷たい視線を感じた。恐る恐る振り返ると、今度ははっきりと顔が見えた。顔は真っ白で無表情なその僧侶が、じっとこっちを見つめていた。

そしてその僧侶が囁いた、「お前のために祈ったよ…今夜は、お迎えが来るぞ」。

タケシは家に帰ると、その晩、彼の部屋の外から同じ「カランコロン…」という音が響き渡った。そして翌朝、タケシは姿を消していた。誰も彼がどこへ行ったのか、何があったのか知らない。ただ一つ、その夜以来、村の人たちはあの山に近づかなくなったという。

さ、みんなも夜遅くに山には行かない方がいいよ。何が待っているかわからないからね…。その後、村を訪れる旅人や商人たちも、あの山を避けるようになった。しかし、ある晩、村の若い侍がこの話を聞いて「そんなのただの迷信だ」と笑い飛ばしたんだ。村人たちは止めたんだけど、彼は夜遅くに山に登っていった。その侍は勇敢で力もあったから、誰もが彼なら大丈夫だと思っていた。

しかし、一晩経っても侍は帰ってこなかった。心配した村人たちは山に捜索隊を送り込んだが、彼の痕跡は何も見つからなかった。まるで地面から消えたかのように…

再びその夜、「カランコロン…カランコロン…」という音が村中に響いた。そして、侍の家族がその音をたどってみると、前の晩に侍が持っていた剣が村の中心に置かれていたんだ。そしてその剣には血のような赤い染みが…

その後、村人たちはますます夜遅くに外に出ることを避けるようになった。あの音が再び村に響くことがないように。そうそう思ってみんなが家に閉じこもり、夜が怖くて仕方なくなったんだ。でも、そんなある晩、一人の若い女性がどうしても病気の父親のために山の薬草を取りに行かなくてはならなくなったんだ。

村人たちは止めたけど、彼女の決意は固かった。その夜、懐中電灯も何も持たずに、月明かりだけを頼りに山へ入っていったんだ。

山の中を進むうち、「カランコロン…カランコロン…」という音が近づいてきた。女性は息を呑み、足を止めた。でも、今度は音の主を見つけようと振り向いたんだ。そこには、いつしか話に出ていた真っ白な顔の僧侶が立っていたんだ。

僧侶がゆっくりと近づいてきて、その手に持っている鈴を鳴らしながら囁いた。「お前も迎えが来るぞ…」

突然、女性は足元が崩れ、転がるように山の斜面を滑り落ちた。気がつくと、彼女は古い、苔むした墓石のそばに倒れていた。痛みをこらえながら、なんとか起き上がろうとするも足がすくんで動けない。その時、再び「カランコロン…」という音が耳に響いた。怖さに震えながら見上げると、あの無表情な僧侶がすぐそばに立っていたんだ。

「お前の魂もここに眠るがよい」と僧侶がささやくと同時に、彼女の視界がぼやけていった。意識が遠のく中、最後に見たのは、僧侶の冷たい目がしっかりと彼女を見つめている光景だった。

翌朝、村人たちは彼女の遺体を見つけた。何もかもがまるで夢のように恐ろしい話だったが、確かに彼女は帰って来なかったんだ。これ以来、村の人々は二度と山には足を踏み入れないようにした。

でも、夜が深くなり、風が冷たくなると、「カランコロン…」という音が時折聞こえてくる。あの音が再び村を訪れる者には、誰もその後どうなるのか、想像するしかないんだ。

そしてまたある日、都市からの学者がその謎を解明しようと村にやってきた。彼は古い伝説や資料を調べ、村人たちの話を聞いた。学者は「カランコロン」の音が何かの自然現象だとか、動物の仕業だとか分析していたんだ。

一週間後、学者はついに決意を固めて夜の山に入っていった。理論や科学に自信満々の彼は、灯籠を手に持ち、ゆっくりと山を登り始めた。しかし深夜になって、「カランコロン…カランコロン…」という音は避けられなかった。

その音に誘われるように、学者は音の出どころを探そうとした。でも、音の主が近づいてくる瞬間、彼の理論や科学では説明しきれない寒気が襲いかかってきたんだ。

そして、いつものように僧侶の無表情な顔が現れ、最後に聞いたのは「お前も迎えが来るぞ…」という囁きだった。

翌朝、学者も姿を消して

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