ある日、選挙活動をしてたある政治家が地元の田舎町を回ってたんだ。その町はどこか不気味で、静かすぎて、まるで時間が止まってるみたいな感じだったんだよね。
少し薄暗い空の下、彼は小さな集会所に入って演説を始めた。テーマは「参院選で自民の議席を0にするしかない」って話だった。彼が熱く語ると、少しずつ地元の人たちが集まってきた。でもなんかおかしいんだ。誰も笑うわけでもなく、拍手もなく、ただ無表情で彼をじっと見つめてるんだよ。まるで聞いてるのかもわからないぐらい、みんな動かない。
彼もだんだん居心地が悪くなってきたけど、最後までやり遂げなきゃと思って言葉を続けた。ところが、話が終わった瞬間、一人のおばあさんが口を開いてこう言ったんだ。「あなた、この町でそんな話をして、大丈夫なんですか?」その問いかけに、彼はちょっと笑いながら「もちろんです。日本の未来のためですから」と答えた。でも、おばあさんは深い溜め息をついて「ここはそういう未来を語る場所じゃないの」とだけ言って、そのまま去っていった。
その後、彼はその集会所を出て車に戻ろうとした。でも、車が見当たらない。慌ててあちこち探し回ったけど、車どころか、周りの景色が完全に変わってることに気づいたんだ。町が突然変わったかのように、建物も人もすべて消えてて、あたり一面が荒れた野原みたいになってた。何が起こったのか全くわからないまま、彼はその場から動けなくなった。そしてふと振り返ると、さっきの無表情な地元の人たちが遠くに立ってじっとこちらを見ていたんだ。でも、さっきとは少し様子が違う。よーく見ると、その人たちの顔は真っ白で、目の部分には穴だけがぽっかり空いてたんだ。
彼はもう何も考えられなくなって、その場で叫びながら逃げたんだ。でもどこに行っても同じ景色が広がってて、荒れた野原に無表情な人たちがたたずんでるばかり。そして最後に振り向いたとき、目の前に現れたのは、あの集会所のドア。それだけがポツンとそこに立ってて、まるで彼を招くようにゆっくり開いていく。彼は二度と戻らなかったって話だよ。
その集会所のドアがゆっくりと開くと、中から薄暗い光が漏れ出していたんだ。不思議と彼は引き寄せられるようにドアの中へ足を進めていた。中に入ると、さっきとはまるで違う光景が広がってた。埃っぽい空気の中、古びた机や椅子が散らばっていて、部屋の壁には無数の選挙ポスターが貼られていたんだ。でも、それらの顔写真はすべて歪んでいて、誰のものか判別できなかった。それどころか、ポスターの目の部分が黒く塗りつぶされ、じっとこちらを睨んでるように見えたんだ。
彼が足を止めると、背後から小さな気配を感じた。振り向いたけど誰もいない。ただ妙な気配だけが彼の周りを漂ってた。恐怖がじわじわと襲い始めて、彼はその場を出ようとしたんだけど、ドアを振り返ると、そこには壁しかなかったんだ。「ここから出られない…?」 彼が焦る中、背後から低い声「ここに出られると思ったのか?」と背後から低い声が聞こえたんだ。彼はビクッと振り返ったけど、誰もいない。
ただ、無数のポスターに描かれた歪んだ顔たちが、いつの間にか彼の方を向いてるのに気づいたんだよ。その目が塗りつぶされてたはずなのに、真っ赤に光ってる感じでじっと彼を見てた。どんどん息苦しくなって、彼が逃げ出そうと踏み出すたびに、床がぐにゃりと歪むような感覚が足に伝わってきた。そして、ポスターの中から一つの顔がスルリと抜け出してきたんだよ。まるで生き物みたいにポスターからにじり出てきて、ゆっくりと、でも確実に彼の方へ近づいてきた。その顔はさっき見た無表情な人々にそっくりで、唯一違ったのは歪んだ口が大きく裂けるように開いて、真っ黒な奥底がずっと広がっていることだった。
彼は声にならない悲鳴を上げその黒い口の奥から、何かが這い出してくるのが見えたんだ。手のような、でも骨だけみたいに細長い何かが伸びてきて、ゆっくり彼の足に触れた瞬間、凍りつくような感覚が広がった。動けない…呼吸もままならない…そのまま掴まれると、足元から地面が裂けて、どこまでも続く真っ暗な穴が現れたんだ。
彼はその腕に引きずられるように穴の中へ落ちていったけど、落ちながらも上を見たら、ポスターから抜け出した顔たちが穴のふちでこちらを見下ろしていた。歪んだ顔がにやりと笑ったように見えた直後、彼の意識は暗闇に飲み込まれた。それ以来、その町の集会所のドアは、誰が行っても二度と見つからなかったらしいよ。でも、選挙が近い時期になると、どこからともなく無表情な住人たちが現れる、なんて噂が今も残ってるんだとか…。
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