スキップしてメイン コンテンツに移動

怪奇事件 解決大作戦|通報したのは“死んだはずの女”だった


「……もしもし、警察ですか?」
「人が……死んでるんです」

「お名前を伺えますか?」
「美香……美香です」

通話は、そこでぷつりと途切れた。
だが、美香――その名は、三年前に死亡届が出ている。

https://youtu.be/LneJ-z_VmbI


「ふふ……久しぶりね。忘れたの?」
「あなたが最後に私を見たのは、あの夜……ベッドの中だったじゃない」

男の耳元で囁くような声が、録音データに残っていた。
かすかな吐息とともに。

「触れたいの? でも、もう私は……冷たいのよ」
「それでもいいなら、来て。あの部屋に……」

団地の廊下を、黒いストッキングの足音がすべる。
ヒールが床を叩くたび、甘い香りが漂う。

「ねえ、どうして逃げるの?」
「あなたが呼んだんでしょう? あの夜みたいに……」

鏡台の前、ルージュの跡がついたグラス。
紅い唇が微笑み、声が重なる。

「男って、どうしてこうなのかしら。死んだ女にも惹かれるなんて」
「ねぇ、もう一度……抱いてみる?」

風が吹き抜ける。
カーテンが揺れ、ガラス越しに白い手が見えた。

「怖がらなくていいの。私は、もう痛みを知らない」
「あなたの鼓動の音だけ、聞かせて」

電話の向こうから、最後に聞こえた声。
「ふふ……やっぱり、あなたが好きよ」

翌朝、団地の廊下に落ちていたのは、
黒いストッキングと、真っ赤なルージュだった。

―――――
「ねえ、聞こえる? 今夜も、電話するから……」


コメント

このブログの人気の投稿

「退屈」は危険信号ではなく、準備完了サイン

【昭和の記憶】エマニエル夫人が大ヒットした時代、日本人の生活はこんなに違った

アウトドア初心者におすすめのテント 設営しやすい防災用

イカリ消毒 スーパーコウモリジェット 嫌がるニオイでコウモリ(蝙蝠)を追い出す!

【禁断の議会】深夜の国会に現れた“彼女”――女性議員が語れなかった最後の真実

馬刺しを食べるときの薬味はホースラディッシュ

熊本駅前のタワーマンション最上階1億5千万円で売りに出てるらしい

【現場のリアル】国道3号線から愛を込めて:一生モノの技術と、僕らが願う「これからの現場」

【時代劇 仇討ち仕事人隠密帳】影と剣 正義の裁き人たち

SIMフリーのスマホfreetel priori2